小児医療に関わる公的支援と治験の必要性

海外では標準薬として広く使われていても、日本で認可されていない為に使う事が出来ない薬というのはたくさんあるのです。
特に小児医療となると、患者数が絞られる為に医師や患者から要望は多いが、採算性の問題で治験を見送るというケースが多発しています。

例えば、フェンタニル注射液はその一例。
これは2003年に厚生労働省が薬事法改正と同時に、小児にも認可したのですが各医療センター関係各所に所属する医師たちによる相当な負担の上に認可された薬です。

http://www.info.pmda.go.jp/dsu/dsu131.pdf

フェンタニル注射液は、手術などで全身麻酔が必要な時に有効な補助薬となるのですが、国内では小児医療には認められていませんでした。
担当医の判断で認可済みの大人用の薬を小児に使うことも可能でしたが、問題が発生した場合には国の救済制度の適用対象外。
これでは医療機関では判断を下すことが出来ず、結局フェンタニル注射液を利用しない方法を模索していました。

または小児への適用が認められている海外医療機関で手術をするという事になります。
ただ、そうなると患者負担の医療費は莫大な金額になり、入院費用・渡航費用・家族の滞在費用を合わせると数千万円という金額です。

フェンタニル注射液に関しては、医師たちのボランティア的活動に支えられて認可されましたが・・・
まだたくさんの効果を確認できていて海外では認可済みだけども、国内では認可されていない有効な薬はたくさんあります。

小児治験の問題点は

・大人と比較して患者数が少ない為、採算性が悪く大手製薬メーカーの協力が得られない
・治験に関わる膨大なデータ処理を委託できる公的な機関がない
・医療用語を的確に理解して、各関係機関と調整できるエキスパート(CRC)が不足している

小児医療体制

今後、小児医療に関わる治験コーディネーターが増える事を痛切に願っています。
また公的支援も必要です。

治験コーディネーター(CRC)は、臨床技師・薬剤師・看護師スキルを持った人が活躍できる仕事です。
誰でもすぐにできる仕事ではない為、公的支援金を出してでもこのような人達を育成していく必要があります。
下記サイトのように民間レベルの動きはありますが動きは緩慢なので、なにがしかの公的予算の追加の必要性を感じます。
http://ms-kango.jp/

政府は高齢者医療ばかりに予算を回していますが、小児医療にもっと予算を積むべきです。
政治家が高齢者医療に力を入れるのは、高齢者には選挙権があるからです。
子供には選挙権がありません。。。

こんな事で良いのでしょうか?
一人でも多くの子供の命を守れる社会を実現してほしいものです。